硬質クロムめっき膜厚のバラつき

硬質クロムめっき膜厚のバラつき

硬質クロムめっきは電気を用いて皮膜を生成させる電気めっきです。

めっき作業の現場では電流密度という言葉が使われます。
これは、単位面積当たりに流れる電流量を表します。
電流密度は次の式で表せます。




電子は流れやすい所に集中する特性があります。
細い部品の先端などは電流密度が高くなりめっきが厚くなります。
反対に凹んだ場所など、奥まった所は電流密度が低くなりめっきが薄くなったり、場合によっては全くつかない事もあります。




上記の通り、板状の製品でも、製品中央の膜厚と端の膜厚とでは膜厚に差が生じます。
製品の大きさや形状にもよる為一概には言えませんが例として、中央値で10μmの場合、両端では30μmの交差になります。

これに対し当社では、電流密度が低い所には補助陽極、電流密度が高い所へは補助陰極を使用し、可能な限り均一な膜厚となるよう治具仕様を検討致します。

但し、補助極が必要となる形状のワークについては、補助極制作のリードタイム、追加コストが掛かる場合があるので完成状態での仕様をお伺いし、QCDにおいてお客様にとってベストなプランをご提案させていただきます。