硬質クロムめっき被膜の六価クロム含有の有無

硬質クロムめっき被膜の六価クロム含有の有無

近年は環境負荷物質の使用削減、
RoHS規制により六価クロムが含有される製品の使用禁止が世界的に拡がっています。

混同されることが多いですが、
硬質クロムめっき処理において六価クロムを使用するのが一般的ですが
硬質クロムめっき被膜そのものは0価、
つまりクロムという金属であり六価クロムは含みません。

しかし、六価クロムを使用しためっき液であるため、
複雑な形状や巣穴の多い被めっき物(製品)である場合、
六価クロムを使用した溶液が付着し残留する恐れがあるため、
めっき処理後に十分な洗浄を行わなければなりません。

当社ではアルカリ洗浄を含む数段階の洗浄をめっき処理後の工程に組み込み、
RoHS規制の基準を満たす数値を示しています。

標記のとおり、
製品の形状や材質、工法によっても結果の相違が起こる場合もありますので顧客よりご依頼いただいた場合、
当社では対象部品のみの含有調査を承っております。

RoHS規制では表面からの六価クロム溶出量を100ppm~1000ppm以下と定めておりますが、
日本工業規格(JIS)では現時点では定められていません。

但し、自動車メーカーと計算方法に違いはあるものの、
家電メーカーなどではRoHS規制よりも厳しい独自の基準を設けています。

試験方法としては六価クロム溶出試験が一般的です。

※六価クロム溶出試験=ジフェニルカルバジト法